不知火文庫

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メモ

 私はメモが好きだ。携帯電話、タブレット、PCなどのメモではなく、紙のメモだ。入力の速さや管理のしやすさという観点からいえば電子媒体の方が優れていることが多いが、それでも私は紙のメモを好んで用いる。

 捉えづらいもの、形になる前のものを捉えるには速さが命だからだ。どうやって書き出そうか悩んでいる間に感覚や思考はすぐにすり抜けて消え去ってしまう。着想は失われる前にすばやく記録しなくてはならず、丁寧にまとめながら記録している余裕はない。

 どう表記してよいかわからないものや、適切な図や文字が思い浮かばないようなものを記録したい場合はさらにこの傾向が顕著になる。携帯電話、タブレット、PCなどのメモだと適した文字や図を探している間に着想が消え去ってしまう。

 とにかく書けば何らかの記憶や思考のとっかかりができる。正確さや丁寧さはさほど要ではない。なんでもいいから記憶を呼び戻せるスイッチを残すことが最も重要なのだ。

  散々理由を説明したが、そういうことをべつにしても、なんとなく私は紙の方が電子媒体より好きだ。たぶん本当のところは大した理由はなくて、ただ単に紙が好きなだけかもしれない。今のところ、検索機能や編集機能があるから電子媒体も併用するが、紙媒体に同様の検索機能があるならば、電子媒体はほとんど使用しないかもしれない。


 

【追記】

 「紙のメモ」とタイプしようとしていたのに何度か「神のメモ」と打ち間違えてしまった。そのとき、「神のメモ」があったとしたら、それはどんなものだろうかと想像してみた。どのようなことが書かれているのだろうか。世界を創造するための手法、世界を維持するファインチューニング、変数や定数が生み出す影響を観察する実験などについて書かれているかもしれない。

 そのメモが実際に存在していて、私たちがそれを見つけてしまった場合、私たちはどうなるのだろう。どう感じるのだろう。何をするのだろう。また、そのメモを信じるだろうか。