洗練された行為はあまり意識されないときに表出する。
あることについて、洗練されているとはどういうことかを考えているときに、その洗練された行為を行うことはできない。
洗練はその過程で必ず意識を要する。しかし、意識は必ず「ずれ」を生む。行為を行うときに洗練とは何かと意識してしまうと、その行為はぎこちないものになる。意識は舞台に上る前までに済ませておくものなのだ。
「踊るときに考えるのは最大のミス。感じることが大切なんだ」
洗練された行為は、流れの中に余計な意識が入り込まないとき、自ずと生じる。
〔追記〕
そして、洗練について語るこの行為ほど洗練されていないものはなかなかない。