不知火文庫

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粒子

 電子、陽子、重力子、その他大半の粒子は、実在することにした都合がよいから実在するということにしている、と認識する方が粒子という概念を理解しやすい。

 実在しているかどうかを示すことはできないが、実在していると仮定しても大した矛盾がなく、計算や理論構築の上で都合がよい。だから、みんなで実在すると見なしてしまいましょう、ということだ。

 実際のところ、粒子は物理現象を解釈しやすくするための仮想的な存在だとみなしてもほとんど問題がない。粒子が実在しても、そうでなくても、世界は変わらず回り続ける。


〔補記〕

 そして、その実在するかどうかわからず、どちらであっても大差ないものの集合体が私たちや私たちの世界だ。私たち自身も世界も本当に実在するものなのかどうか、かなり疑わしい。しかし、その問に対する答えを得ることは大して重要ではないし、どちらであってもほとんど問題がない。

 楽しく生きられているか、よく生きられているか、本当に重要なのはそれくらいなのだ。