不知火文庫

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自制心

本を読んでいるときに、先日、一つ下手を打ってしまったかもしれないことに気づいた。


先日、「この件についてお前はどうしたい」と尋ねられた。判断材料が乏しい上に選択の自由はほとんどなく、事実上二択の問い。状況は、あちらが二人、こちらが一人。


場の雰囲気に飲まれて、僕はその案件が火急のものであると錯覚するよう誘導されていることに気づけなかった。


問われると答えたくなるのが人の性。僕はつい意見を言ってしまった。だが、経験的に判断材料が不十分な状態では「まだわからない」と答えることがベターであることが多い。


これは、文を読み終えるまで意見をクリアカットにしない方が、内容を理解しやすくなる傾向があることとよく似ている。


わからないことがあるとき、不確定要素が大きすぎるとき、そしてその案件が即時対応しなくてはならないものでないときは、意見を差し控えるという自制心で身を守るべきだった。


反省。